つかいの街道
社会的投資という選択
このクエストで晴らす霧:「お金儲けと社会貢献は、両立しない」というもやもや
全43枚・約15分
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
投資の話と、社会貢献の話。この二つは、いつも別の引き出しにしまわれていないでしょうか。
お金を増やしたいなら、少しでも得な先を選ぶ。世の中の役に立ちたいなら、寄付をする。儲けと善意は、水と油——そう感じている人は、決して少なくありません。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
でも、街道の終わりで、ひとつだけ問いを立ててみましょう。
あなたが投資でお金を託す「その先」を選ぶことは、本当に、社会と何の関係もないのでしょうか。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
「お金儲けと社会貢献は、両立しない」と思われがちですが——
利益を追えば誰かを踏みつける。善いことをすればお金は減る。だから両立はしない——そう考えたくなります。ですが、ここでひとつ、見落とされがちな事実があります。
投資とは、お金を「どこかの会社や事業」に託す行為です。そして、どこに託すかは、あなたが選べます。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
その「託し先の選択」は、ただ利益の大小を選んでいるだけではありません。
あなたが選んだ会社に、お金という力が集まる。集まったお金で、その会社は事業を広げる。つまり——あなたはお金を通じて、「どんな会社に大きくなってほしいか」を選んでいるのです。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
お金を託すことは、静かな「意思表示」になる
選挙で一票を投じて政治家を選ぶように。買い物でどの店の商品を買うかを選ぶように。
お金をどこに置くかも、ひとつの意思表示です。環境を大切にする会社、働く人を大切にする会社にお金が集まれば、そうした会社が世の中で力を持ちやすくなる。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
もちろん、一人ひとりの額は小さいかもしれません。でも、その一票の積み重ねが、世の中のお金の流れをつくります。
「儲けか、社会貢献か」という二択そのものが、実は思い込みだった——両立しうる道が、ちゃんとあるのです。ただし、そこには大事な条件がひとつ付きます。その条件は、この記事の後半で必ず確かめます。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
お金の「行き先」を、三つの地図に並べてみる
儲けと社会貢献を、白か黒かで分ける必要はありません。その間には、いくつもの中間色があります。
お金の行き先を、経済的なリターンをどれだけ狙うかと、社会をどれだけ良くしようとするか——この二つの軸で並べてみましょう。すると、三つの立ち位置が見えてきます。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
寄付/社会的投資/従来の投資
左から右へ。純粋な社会貢献から、純粋な利益追求まで。真ん中に、あまり知られていない立ち位置があります。それが今回の主役、社会的投資です。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
まず両端から。地図の左端は「寄付・社会貢献」です。
寄付・社会貢献(地図の左端)
社会を良くすることが目的。お金は「渡したら戻ってこない」のが前提で、経済的なリターンは求めない。純粋な贈りもの。
従来の投資(地図の右端)
経済的なリターンを増やすことが第一の目的。社会にどう影響するかは、あまり意識されない二次的なもの。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
寄付は、お金が戻ることを期待しない。従来の投資は、社会への影響をあまり考えない。
では、その真ん中——社会も良くしたいし、リターンも狙いたいという、少し欲張りな立ち位置は、成り立つのでしょうか。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
答えは、成り立ちます。それが「社会的投資」です。
社会的投資とは、社会や環境を良くする事業にお金を託しつつ、経済的なリターンも一緒に目指す、投資の一つの形。寄付のように「あげてしまう」のでも、従来の投資のように「利益だけ」でもない。その真ん中に立つ考え方です。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
『どちらか一方』という見方
お金を増やすなら投資、社会を助けるなら寄付。二つは別々の行動で、混ぜることはできない。
『両方を目指す』という見方
社会を良くする事業にお金を託し、そのうえでリターンも狙う。寄付と投資の間に立つ、第三の選択肢。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
よく聞く「ESG投資」とは、何が違うの?
社会的投資に近い言葉として、最近よく耳にするのが「ESG投資」です。環境(Environment)・社会(Social)・企業統治(Governance)の頭文字をとった言葉です。
社会的投資とESG投資。似ているようで、力点が少し違います。ここを分けて理解しておくと、言葉に惑わされずに済みます。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
ESG投資は、環境や社会への配慮を、その会社が将来こけないかを見極めるリスクの物差しとして使うことが多い、とされます。
たとえば、環境に無頓着な会社は、いつか規制や事故で足をすくわれるかもしれない。だから避ける。これは、どちらかというと守りの発想です。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
ESG投資(守りの発想とされる)
環境・社会・企業統治への配慮を、その会社のリスクを測る物差しとして使う。「危ない会社を避ける」ための目線が中心。
社会的投資(攻めの発想とされる)
リスクを避けるだけでなく、「社会を良くすること」そのものを投資の目的として掲げる、より積極的な立ち位置。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
一方、社会的投資——なかでも「インパクト投資」と呼ばれるものは、リスクを避けるだけでは止まりません。
社会に良い変化を生み出すこと、そのものを投資の目的として掲げる。しかも、その変化を「測れる形」で目指すのが特徴とされます。守りではなく、攻めの発想です。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
その「インパクト投資」という言葉には、実は生まれた年があります。ずっと昔からあった考え方ではありません。
「インパクト投資」という言葉が、ある財団の会合で名づけられた年
2007年
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
まだ生まれて20年ほどの、新しい考え方です。だからこそ、言葉が独り歩きしやすく、中身をよく見る目が要ります。その「見る目」の話は、後半でします。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
社会的投資は、どんな分野で動いているのか
社会的投資と聞いても、まだ抽象的かもしれません。実際にお金が向かう先には、たとえばこんな分野があります。名前を覚える必要はなく、「こういう広がりがあるのか」と眺めるだけで十分です。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
- 環境——再生可能エネルギー、食品ロスを減らす技術、森を守る事業など。地球への負担を減らす方向。
- 貧困・教育——途上国の人へ少額の金融サービスを届ける、学ぶ機会をつくる、生活の土台を整える事業など。
- 医療・福祉——介護のあり方を良くする、障害のある人の働く場をつくる、地域の医療を支える事業など。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
こうして並べてみると、社会的投資は「特別な誰かの慈善」ではなく、私たちが日々ふれている社会の課題とつながっていることが分かります。
環境、貧困、医療。どれも、遠い世界の話ではありません。そこに、お金という力で加わる道がある——それが社会的投資の入り口です。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
「社会に良い投資」は、どうやって始めるの?
では、実際に社会的投資に加わりたくなったら。始め方には、大きく二つのタイプがあります。「じっくり分散したい人」と「特定の事業を直接応援したい人」で、向く入り口が違います。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
一つ目は、専門家にまかせて、広く分散したいタイプ。
この場合は、社会的なテーマを掲げた投資信託(複数の会社にまとめて投資する詰め合わせ。第2章「投資信託の選び方」で扱いました)という入り口があります。少額から、たとえば非課税の制度を使いながら始められる、という点は従来の投資と同じです。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
二つ目は、顔の見える事業を、直接応援したいタイプ。
この場合は、特定のプロジェクトにお金を託す形の入り口があります。こちらは、隣のクエスト「寄付・クラウドファンディング」で正面から扱うので、ここでは深入りしません。街道の地図に、そういう入り口もある、と覚えておけば十分です。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
いちばん大事な境界——「投資である以上、リスクは消えない」
ここまでで、「儲けと社会貢献は両立しうる」という道が見えてきました。でも、前半で「大事な条件がひとつ付く」と言ったのを、覚えているでしょうか。
その条件を、はっきりさせておかなければなりません。ここが、この記事でいちばん大切なところです。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
社会的投資も、名前に「社会的」と付いてはいても、れっきとした投資です。ということは——第2章で旅してきた、投資の理(ことわり)が、そっくりそのまま当てはまります。
つまり、値段は上がることも下がることもあり、元本が減ることもある。将来のリターンは、誰にも約束できません。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
『社会的』を、別枠のように見る見方
「社会的」と名が付くと、ふつうの投資とは違う特別な枠のように感じ、投資につきもののリスクまで小さく見積もってしまう。
『社会的でも、投資は投資』という理解
社会的な意味が加わっても、市場が動けば値下がりする。リターンは保証されない。付け加わるのは『託し先を選ぶ』という社会的な意味であって、リスクが消えるわけではない。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
では、「社会に良い会社に投資すれば、ふつうの投資より成績も良くなる」のでしょうか。ここは、多くの人がいちばん知りたいところです。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
答えは、一概には言えない、です。ここは、はっきりさせておく必要があります。
社会に配慮した投資が、ふつうの投資より成績が良かった時期もあれば、悪かった時期もあります。研究でも、結果は時期・地域・測り方によってばらばらで、「社会的だから必ず成績が良い」とも「必ず悪い」とも、言い切れないのが実際のところです。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
「社会に良い」の看板を、うのみにしない
もうひとつ、気をつけたい落とし穴があります。「社会に良い」という看板が、中身とずれていることがある、という問題です。
実態はそれほど環境に配慮していないのに、名前やイメージだけ「エコ」「サステナブル」とうたう——こうした見せかけを「グリーンウォッシング」と呼びます。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
これは、消費者や投資家をあざむきかねない問題として、世界でも日本でも注目されています。
日本でも、金融庁が、ESGやサステナビリティを掲げる投資信託について、名前やうたい文句が中身と合っているかを見る監督のものさしを整えてきました。制度の側も、看板と中身のずれに目を光らせている、ということです。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
「一票」として見ると、投資の景色が変わる
投資を「自分のお金を増やす行為」とだけ見ると、社会とは切り離された、孤独な作業に見えます。
でも、「お金をどこに託すかの選択」として見ると、景色が変わります。あなたの一票が、どんな会社に力を与えるかを決めている。投資は、社会に対する静かな一票でもある——この見方は、社会的投資に限らず、すべての投資に効いてきます。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
儲けと社会貢献は、水と油ではありませんでした。お金の託し先を選ぶことは、リターンを狙うことであると同時に、「どんな社会になってほしいか」を選ぶことでもある。
ただし——その一票を投じてもなお、投資である以上、リスクは消えず、リターンは約束されない。両立を夢見つつ、足元のリスクからは目をそらさない。この二つを両手に持てたなら、あなたは自分の意思で、お金の行き先を選べます。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
今回のまとめ
- 託し先を選ぶことは、どんな会社に力を持ってほしいかを選ぶ、社会への一票でもある。
- 行き先の地図=寄付/社会的投資/従来の投資。社会的投資は両方を目指す真ん中。
- ESG投資はリスクを避ける守り、インパクト投資は良い変化を生む攻め——力点が違う。
- 最大の境界=社会的投資も投資。元本は減りうる・リターンは保証されない。
- 選ぶときは看板でなく中身を目論見書などで確かめる(見せかけに惑わされない)。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
今日からできること
- いちばん気になる社会の課題(環境・教育など)を、一つだけ挙げてみる。
- その分野で社会的投資がどんな事業にお金を向けているか、言葉から調べてみる。
- 社会的なテーマの投資信託は、名前でなく目論見書で『何を目指し手数料はいくらか』を確かめる。
特定の商品やファンドを勧めるものではありません。始めるときは、すぐ使う予定のないお金の範囲で、リスクを理解したうえで。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
この学びを使う前に
※ 本記事のシミュレーションや過去のデータは、将来の結果を保証するものではありません。
※ 本記事で言及するサービス・商品名は説明のための例示であり、特定の商品・事業者を推奨するものではありません。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。