かせぎの港
キャリア形成と転職
このクエストで晴らす霧:「収入は会社が決めるもので、自分では変えられない」というもやもや
全36枚・約14分
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
毎月の給料明細を見て、こう思ったことはないでしょうか。
この金額は、会社が決めたもの。自分の努力や希望とは関係なく、上がるときは上がるし、上がらないときは上がらない——収入は、自分ではどうにもできないものだと。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
港に着いた旅人が、まず口にするのがこの言葉です。
でも、ここでひとつ問いを立ててみましょう。収入は、本当に「会社が一方的に決めて、自分では一切動かせないもの」なのでしょうか。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
「収入は会社が決めるもので、変えられない」と思われがちですが——
たしかに、いまの給料の額を明日から自分で書き換えることはできません。だから「変えられない」と感じるのは、とても自然なことです。
ですが、ここに見落とされがちな事実があります。動かせないのは「いまの会社が、いまのあなたに払う額」であって、「あなたが受け取りうる収入の幅」ではない、ということです。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
その幅を決めているものに、名前があります。「市場価値」です。
市場価値とは、あなたの持つ力が「働く場所(=労働市場)」でどれだけ求められているか、という値打ちのこと。会社が一方的に決める数字ではなく、あなたの側から動かせる余地がある——この記事は、その「余地」の話です。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
市場価値は、何で決まるのか
市場価値と聞くと、「学歴」や「勤めた年数」で決まると思うかもしれません。では、いちばんの核になるのは、いったい何なのでしょうか。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
それは、あなたが「誰かの課題を、どれだけ解決できるか」という一点です。
市場価値は、他人と自分を並べて「上か下か」で決まるものではありません。
そうではなく、目の前の困りごとを、あなたの力でどれだけ前に進められるか。それを求めている場所が多いほど、そしてその力が深いほど、あなたの値打ちは上がっていきます。比べる相手は他人ではなく、「解決すべき課題」のほうです。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
力には、「持ち運べる力」と「持ち運べない力」がある
同じ「仕事ができる」でも、市場価値につながりやすい力と、つながりにくい力があります。ここを分けて考えると、霧が晴れます。
持ち運びにくい力
その会社だけで通じる知識ややり方。今の場所では頼りにされるが、場所を移すと通じにくく、値打ちとして持ち出しにくい。
持ち運べる力(ポータブルスキル)
業界や会社が変わっても通じる力。課題を整理する、人に伝える、数字で考える、段取りを組む——どこへ行っても求められる。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
業界や会社を越えて通用する力を、「ポータブルスキル」と呼びます。「ポータブル=持ち運べる」という言葉のとおり、あなたがどこへ移っても一緒に連れていける力のことです。
市場価値の土台になるのは、この持ち運べる力のほうです。だから、日々の仕事の中で「これは、ここでしか通じない力か。それとも、どこでも通じる力か」と問う習慣が、じわじわ効いてきます。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
では、収入を上げる道は「転職」だけなのでしょうか
市場価値を上げれば収入を動かせる——そう聞くと、すぐ「転職しなきゃ」と思うかもしれません。
答えは、ノーです。収入を上げる道は、大きく分けて二つあります。転職は、そのうちの一つにすぎません。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
いまの会社の中で上げる道
任される役割を広げる、新しいスキルを身につける、社内で人を募る仕組み(社内公募)に手を挙げる。慣れた環境で積み上げられる。
会社を移って上げる道
市場価値を、それをより高く評価してくれる場所へ持っていく。環境は変わるが、収入や役割の段が上がることがある。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
どちらが正しい、という話ではありません。大事なのは、「収入を上げる=転職」と決めつけないこと。
いまの場所で市場価値を上げる道と、場所を移して活かす道。両方が選択肢としてあると知っているだけで、「動かせない」という霧はずいぶん薄くなります。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
転職を、「逃げ」だけで捉えない
転職というと、「今がつらいから抜け出す」という後ろ向きのイメージが先に立ちがちです。人間関係や労働時間のつらさから離れたい——その気持ちは、まっとうで、否定されるものではありません。
ただ、転職にはもう一つの顔があります。「市場価値を、より活きる場所へ移す」という、前向きな設計としての顔です。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
現状から離れるための転職
今のつらさ(人間関係・労働時間など)から抜け出したい。動機として自然で、無理に否定しなくてよい。
設計として選ぶ転職
市場価値を、より高く評価される・より活きる場所へ移す。収入や役割の段を、自分の意思で上げにいく。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
ここで大切なのは、この二つに「良い・悪い」の順位をつけないことです。
「離れたい」から始まった転職が、いい環境との出会いにつながることもある。「上げたい」から始まった転職が、思うようにいかないこともある。ラベルを貼って裁くのではなく、自分がいま、どちらの気持ちなのかを知っておく。それが、次の一歩を選ぶ助けになります。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
数字で見る——転職は、収入が「上がる人」も「下がる人」もいる
では、実際に転職した人の収入は、どうなっているのでしょうか。「転職すれば収入が上がる」と言い切れるのか。ここは、事実を正面から見ておきましょう。
日本全体の調査から、転職した人の「前の職場と比べた賃金の変化」を見てみます。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
転職した人のうち、前職より賃金が「増加」した割合(2024年)
約40.5%
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
この数字の読み方が、この記事の肝です。「約4割が増加」という事実は、裏を返せば「残りの約6割は、下がったか変わらなかった」ということでもあります。
つまり、転職は収入を上げる可能性を開く選択ではあっても、上がることを約束するものではない。上がる人も、下がる人も、変わらない人も、それぞれいる——これが、うそのない実際の姿です。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
だからこそ、「転職すれば収入が上がる」という言葉には、静かに用心してください。
もし「この方法なら収入が上がる」「この道なら間違いない」と断言する話に出会ったら、いったん立ち止まる。うまい話ほど、約束できないはずのことを約束している——このセンサーは、稼ぐ話のすべてで役に立ちます。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
転職を考えるなら、まず「自分の棚卸し」から
では、いざ転職を選択肢に入れるとして、最初にやることは何でしょうか。求人を探すこと? いいえ、その前です。
順番として先に来るのは、自分の実績とスキルを、自分の言葉で棚卸しすること。市場価値は他人が値付けする前に、まず自分が把握していないと、うまく持ち出せません。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
棚卸しといっても、難しいことではありません。過去の仕事を思い出して、こう問うだけです。
- どんな課題を、どう解決したか——「何をした」ではなく「何を良くしたか」で書く
- そのとき使った力は、持ち運べる力か——他の会社でも通じそうか、を仕分ける
- 数字で言えることはないか——「対応を早めた」より「対応時間を半分にした」のように
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
こうして書き出したものが、あなたの「持ち出せる市場価値」の目録になります。
面白いのは、この棚卸しは転職しない人にも効くこと。いまの会社で役割を広げるときも、「自分は何を解決できる人か」を言葉にできると、次の一手が見えやすくなります。棚卸しは、転職のためだけの作業ではありません。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
情報を集める「窓口」には、いくつかの型がある
自分の棚卸しができたら、次は世の中の情報を集める番です。転職の情報を集める道には、大きく分けていくつかの「型」があります。
ここで大事な前置きを一つ。以下はあくまで仕組みの型の説明であり、特定の会社やサービスを勧めるものではありません。どれを使うか、そもそも使うかは、あなたが選ぶことです。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
一つ目は、担当者に相談しながら進める型(一般に「転職エージェント」と呼ばれます)。
相談しながら進める型(エージェント型)
担当者が間に入り、求人の紹介や書類・面接の相談に乗る形。方向性から相談したい人に向くとされるが、担当者との相性や、紹介される求人の範囲には幅がある。
自分で探して進める型(サイト型)
多くの求人情報を自分で検索して応募する形。自分のペースで幅広く比べたい人に向くとされるが、選ぶ・進める作業は自分で担うことになる。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
三つ目に、知人からの紹介という型もあります(「リファラル」と呼ばれることがあります)。
すでにその会社で働く知人が、あなたを紹介する形です。内側の雰囲気が事前に分かりやすい一方、知人との関係が絡むぶん、合わなかったときに抜けにくい、という側面も持ちます。どの型にも、向き・不向きと、光と影があります。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
キャリアは「点」ではなく「線」で考える
もう一つ、霧を晴らす見方を渡しておきます。転職や役割の変化を、その一回の「点」だけで考えないことです。
一回の転職で年収がどう動いたか、という点だけを見ると、上がった・下がったに一喜一憂してしまう。でも、キャリアは何十年も続く「線」です。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
いまの一手→積み上がる市場価値→将来の選択肢
いまの一手そのものより、それによって持ち運べる力がどれだけ積み上がるか。そこが増えれば、将来に開ける選択肢も増えていきます。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
たとえば、目先の年収は横ばいでも、そこで持ち運べる力が大きく育つ場所なら、線で見れば前進かもしれません。
逆に、一時的に年収が上がっても、その場所でしか通じない力ばかりが増えるなら、線の先で行き詰まることもある。点の損得ではなく、線としての市場価値の伸びで考える——これが、長く効く物の見方です。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
収入は「動かせる」——ただし、約束はできない
最初の霧に、もう一度戻りましょう。「収入は会社が決めるもので、変えられない」。
この霧は、半分だけ本当でした。いまの一枚の給料明細の額は、たしかにすぐには変えられない。でも、市場価値を育てることで、受け取りうる収入の幅は、自分の側から動かせる。会社が決めるのは「いまの額」であって、「あなたの値打ちの伸びしろ」ではありません。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
同時に、大事な境界も置いておきます。市場価値を上げることも、転職することも、収入が上がることを約束するものではありません。
上がる人も、下がる人もいる。だからこそ、断言する話を疑い、自分の棚卸しと、点でなく線の見方を手に持つ。動かせる、ただし約束はできない——この二つを両手に持てたなら、あなたはもう「収入は変えられない」の霧の中にはいません。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
今回のまとめ
- 動かせないのは「いまの額」であって、市場価値を育てれば受け取りうる収入の幅は動かせる。
- 市場価値の核は、他人との比較ではなく「誰かの課題をどれだけ解決できるか」。
- 収入を上げる道は転職だけでなく、いまの会社で市場価値を上げる道もある。
- 転職は逃げにも設計にもなる。良し悪しでラベルを貼らず、自分の気持ちを知っておく。
- 転職しても収入が上がる保証はない(約4割が増加=残りは下がるか変わらない)。断言する話は疑う。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
今日からできること
- 過去の仕事から「自分が良くした課題」を3つ、数字を添えて書き出してみる。
- その力が「持ち運べる力」か「ここだけの力」かを、一つずつ仕分けてみる。
- いまの会社で市場価値を上げる道はないか(役割拡大・社内公募など)も並べて考える。
窓口の型(相談型・検索型・紹介型)は、必要になったとき「自分に合うか」で選べば十分です。特定のサービスを急いで決める必要はありません。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
この学びを使う前に
※ 本記事で言及するサービス・商品名は説明のための例示であり、特定の商品・事業者を推奨するものではありません。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。
本コンテンツは一般的な金融知識の学習用です。将来の成果を保証するものではありません。